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私たち教職員はこう考えます

  • 個性を大切にする
  • 発達、成長の過程を知る
  • ほめる教育
  • 遊びの重要性
  • 友達との関わり
  • 自然との関わり
  • 食育を考える
  • 生活習慣を見る
  • 行事を通して学ぶこと
  • 社会性を養う
  • 家庭との協力
  • 小学校との連携

●個性を大切にする
どの子にも、良いところがいくつもあるものです。一人ひとりの性格や、好きな事や嫌いな事、感性や想像性など、個々に皆違います。私たちはそれらを十分に理解、把握し、得意なことは今まで以上に好きになれるように、また、苦手な事に対しても、少しづつでも取り組み、好きになっていけるような、手助けをしていきたいと思います。

●発達、成長の過程を知る
子どもは、同じ年齢や同じ生まれ月であっても、一人ひとりの成長や発達の過程が違います。個々に得意、不得意もあり、同年齢の子が同じ事をしても、その結果には大きな差があります。しかし、結果だけに目を向けてしまうと、子どものもつ潜在する力を潰してしまうことになります。その子が、その過程でどう成長しているかを見極め、より良い発達、成長を顕在化していくために、今、その子にどのような援助をするべきかを考え接していきます。

●ほめる教育
私たちは、子ども一人ひとりに対し、まずほめ受容することから始めます。子どもは、ほめられることが大好きです。それによって何に対しても、意欲的になっていきます。無限の可能性を秘めた子ども達・・・これからも、沢山ほめ、より深い信頼関係を築いていきたいと思います。

●遊びの重要性
子どもにとって一番大切な事は、たくさん遊ぶ事です。小さいうちから必要以上の知識や技術を詰め込んでも、何にもなりません。自然や友だちと関わりを持ち、色々な遊びを発展していける事こそ、将来、人間的に大きく育つ基礎となります。私たちは子どもが楽しみながら、主体的に遊びに取り組んでいけるような環境や、遊びの継続性を考え、子どもの世界の中で遊びがどんどん広がっていくような手助けをしてあげたいのです。

●友達との関わり
集団生活の中で友だちとの関わりはとても重要です。時には、ケンカや多少の怪我が必要な場合もあります。幼児期に、他人の痛みや、自分の痛みを知り相手に対するやさしさや、思いやりと共に我慢する気持ちも育てていきたいのです。この時期に、このような体験がしっかり出来れば、大きくなってからのいじめや問題行動は、きっとなくなる事でしょう。子ども同士のケンカや怪我は誰もが心配することですが、幼児期にこのような体験をしないまま育った場合、どのような弊害が生じるかを考えてください。子どもの安全を第一に考えながらも、友達同士のダイナミックな関わりを大切に考え援助していきたいと考えます。

●自然との関わり
幼稚園での様々な体験の中で、子どもたちの楽しみの一つに自然体験があります。園に隣接した山林を探険したり、竹の子掘りをします。また裸になってのどろんこ遊びや縄ばしごを使っての木登り、小動物の飼育やトマト・キュウリ・ナスなどの野菜栽培もします。小動物は幼虫から成虫への成長過程に触れ、野菜の栽培は土から耕し、育て、収穫し、子どもたち皆で食べます。年少組では、移動動物園を招いて、小動物に触れたりポニーやロバに乗ったり、年長組では、お父さんと歩いてイモ掘りに遠方まで行き自分たちで収穫して来ます。このような、直接体験をすることにより、生命の大切さや食のありがたみを知り、労りや感謝の気持ちが持てるようになってほしいと思います。そして“自ら考え主体的に生きていける力”を育ててあげたいと考えます。

●食育を考える
知育、徳育、体育の三育に加え、近年大変重要視されている“育”に食育があります。食は健康な心身をつくる源であり、幼児期の食生活が将来の健康や精神状態、更には社会性まで大きく左右します。
幼児期にバランスのとれた食生活や作法、そして“食のありがたみ”を会得する必要がある為、本園では年間を通し、保育や行事の中で、様々な食育を体験していきます。
給食やお母さんの手作り弁当を始め、春は自分達で掘った竹の子を煮て食べ、夏の「お泊まり会」ではバーベキューやスイカ割り、そして手作り野菜を食べます。秋にはお父さんと芋掘りをし、又、冬の「風っこ大会」後は、グランドで“おしるこ”を食べたり、「お別れ会」では“もちつき”をして食べます。
節分やひな祭り、誕生会は、それぞれの内容を楽しめる飲食物や職員による手作りおやつ等、食育を通し食のありがたみ、文化、四季(季節感)も体験していきます。


●生活習慣を見る
子どもの生活習慣は各家庭によって,大きく差があることがあります。食に関することや、衣服の着脱、排泄や体の清潔、睡眠に関することなど幼児の基本的生活習慣については、園での様子を良くお話し、家庭での様子もお聞きしたうえで、現状に即した援助を考えていきます。その子の成長段階に視点を置き、正しい生活習慣や言葉づかいが身につくような適切な援助を実践していきたいと考えます。

●行事を通して学ぶこと
年間行事予定にもありますように、園生活の中には数々の行事がありますが、それはどの位おぼえたとか、どの位良く出来たか、の結果ではありません。それらに取り組む姿勢や意欲が問題で、いかに子どもたちが楽しみながら進んで取り組めるかのプロセスに重点を置き、発達に即した計画と適切な援助を考えていきます。子どもが自ら頑張る事も大切ですが、友だちと協力し助けあい、行事を一つの節目とし、これらを乗り越えるごとに、満足感や充実感を体感し、次のステップへと成長していく事が望まれます。

●社会性を養う
園生活の中での経験と共に、身に付いて欲しい事に社会性があります。正しい言葉遣いや、挨拶を身につけると共に、外出の際、店内や乗り物の中での他人への迷惑や、公共の場でのごみに捨て方などを考え、道路の歩き方、自転車の乗り方等の交通ルールを知り、社会の責任ある一員としての良識を育ててあげたいのです。

●家庭との協力
どんなに幼稚園で良い教育が出来ても、両親が子どもに対し、意識を持ってしっかり子育てができなければ何にもなりません。近年、青年期のみならず児童期の犯罪が数多く取りざたされていますが、犯罪を引き起こす大きな要因の一つとして、幼児期の育ち方(親子の関わりや夫婦間の問題)が取り上げられております。子どもにとって明らかに悪い社会環境が蔓延する中、子どものより良い方向性を、家庭と園で協力し、模索していく必要があるのではないでしょうか。

●小学校との連携
園生活の中で、経験し、学び、育った事をしっかりと身に付けると共に、小学校入学時に戸惑わない程度の文字、数を知り、学校生活の様々な環境に順応していけるような丈夫な体と豊な心を養い、入学に向けての心理的な準備も考えてあげたいと思います。また小学校就学後に、いじめや不登校、学級崩壊を引き起こす要因をつくらぬよう、入園当初から保護者と連絡をとり、子どもとの関わりを持っていきたいと考えます。


最後に・・・
教師(保育者)は、人が人を教え育てる仕事です。人が人を教育する事の重要性、そして、責任。私たちは、その大切さを十分に認識し、常に研究心を忘れず、おごることなく明るく前向きに仕事をしていきたいと考えます。従来の日本の教育では、主に教師が一方的に子どもに教える”教”中心(教師inside→子どもout)の教育が主導をなしてきましたが、本園では、子どもが教師とともに育っていく”育”主体(子どもoutside→教師in)の教育(保育)を推進しております。子どもが自分で考え、行動し、発言出来る主体性を育てるために、教師は、子どもに対しどのような関わりを持たなくてはいけないのか。私たちは、子ども一人ひとりに対し〔受容→容認→信頼関係〕の関わり方を、一番大切に考えます。個々に成長過程の異なる多くの子の、内面性を徹底的に理解し、把握することから始めます。そして、その過程の中で互いに認め合い、生まれ築かれる教師と子どもの強い信頼関係・・・幼児期の子どもにとって何よりも必要なのは、この信頼関係ではないでしょうか。園の教育方針に基づきながらも保護者と協力し、子どもたちにとって最良の教育が出来るよう、誠心誠意頑張りたいと考えます。